接骨院の療養費改定で公開の議論

接骨院の数の激増による競争激化により、保険の不正請求問題が大きく取り上げられています。
療養費改定で下記のような公開議論が行われました。

柔道整復師の療養費を適正化へ(2012年10月21日 医療介護CBnewsより抜粋)

増え続ける柔道整復療養費の抑制策を検討するための社会保障審議会医療保険部会に専門委員会が設置され、19日に初会合が開かれた。
厚生労働省によると、療養費改定について公開で議論するのは初めて。
まず2012年度療養費改定の案を取りまとめた上で、中長期的な療養費の在り方を検討する予定。
厚労省側は、多部位施術や長期・頻回施術への保険給付の見直しなどを課題に挙げている。

「柔道整復療養費検討専門委員会」は、医療保険部会が11年12月に、柔道整復などの療養費について「12年度改定において適正化するとともに、関係者による検討会を設け、中・長期的な視点に立って在り方の見直しを行う」とする「議論の整理」を行ったことなどを受けて設置された。
座長には、医療保険部会の部会長も務める遠藤久夫・学習院大教授が選ばれた。

柔道整復療養費は、国民医療費を上回る勢いで伸びていたため、09年に政府の行政刷新会議が行った事業仕分けで対象になり、都道府県間で請求部位数に大きな差があることから、3部位以上の請求に対する給付について「見直しを行う」と評価された。
これを踏まえ、翌10年6月の療養費改定では、3部位目の給付率が80%から70%に引き下げられ、4部位目以上は給付しない仕組みになった。

その結果、柔道整復療養費の10年度の伸び率は1.3%で、09年度から1.0ポイント下がった。
また、全体に占める3部位以上請求の割合の全国平均を見ても、09年10月分は50.8%だったが、10年は46.8%、11年は40.9%と減少傾向にある。
しかし都道府県別では、11年でも、最高の大阪(63%)と最低の山形(12%)では、約5倍の開きがある。

初会合で厚労省側は、12年度療養費改定に関する「基本的考え方」の案を提示。
多部位請求への給付について「さらなる見直しを行う」ことを提案した。
さらに、長期・頻回施術に対する給付の見直しや、頻度が高い施術について理由書を支給申請書に添付させるなどの運用の見直しを行う案も示した。
また、支払側の高橋直人委員(全国健康保険協会理事)は、「12年度療養費改定に当たっての意見」と題した資料を提出。
この中で、「不適切な請求も後を絶たず、適正化が急務」とした上で、「改定率を引き下げる方向で検討していただきたい」と求めた。
さらに、行政刷新会議の提言を踏まえて、3部位目の請求への給付率を33%に引き下げることや、施術期間や施術回数に上限を設けることなどを要望した。

一方、施術者側の委員からは、慎重な議論を求める声が相次いだ。
田中威勢夫委員(全国柔道整復師連合会長)は、1936年の制度開始からこれまで、制度変更がほとんどないことに触れ、「いろいろな制度疲労を起こしており、制度に不備がある」と指摘。
「制度の不備と不正請求を整理して議論しなければならない」と訴えた。近藤昌之委員(全国柔道整復師連合会常任理事)は、「全体の医療費を下げるためにも、柔道整復医療を活用してほしい。(柔道整復師が)治療することで、予防効果も期待できる」と語った。