高齢期の筋肉量減少症とロコモ予防

接骨院の患者で多いのが高齢の方の加齢による骨格の歪みや不具合、その中でも筋肉量の減少は仕方がないとあきらめてしまいそうだが、今回、その「運動器症候群」(ロコモティブシンドローム)について考える。

高齢期の筋肉量減少症(サルコペニア)とロコモティブシンドロームの予防

高齢期の運動器、筋肉や骨の障害、「ロコモティブシンドローム」(以下:ロコモ)の原因は大きく分けると下記の3つです。

  • 筋肉量の減少によるサルコペニア
  • 骨の量や質が低下することによる骨粗鬆症
  • 椎間板や関節の軟骨に症状が出る変形性膝関節症・変形性腰椎症

加齢による衰えは、まず歩行障害が現れ、次に排泄、最後には節食障害が起こりやがて死に至ります。
この最初に起きる歩行障害をいかに先伸ばしにできるかが、高齢者の健康には大変重要になります。

加齢による筋肉機能の低下は、女性の方が顕著に現れます。
サルコペニアの原因は、性ホルモンの減少、栄養不足、活動不足などが考えられ、筋力が低いほど死亡率が高いというデータもあります。

筋肉量減少、機能低下の主な原因は筋タンパク質代謝(タンパク質合成と分解のバランス)の低下が考えられます。
そこで最近、注目されているのはアミノ酸です。アミノ酸は身体のいろいろな部分に運ばれ身体機能を活性化する働きがあり、老化防止に効果があるのではと期待されています。
今後の研究に期待したいところです。

高齢期のロコモ予防

接骨院の患者でも多い、加齢による骨格や筋肉の異常。
加齢によるものなのでどうしようもないと諦めてしまいそうですが今回、加齢による筋肉量減少症(サルコペニア)をロイシンと呼ばれるアミノ酸を摂取することで克服できるのではないかという実験のニュースです。

筋肉減少抑えるアミノ酸・ロイシン(zakzakより引用)

注目すべき報告があった。加齢によるサルコペニア(筋肉量減少症)をロイシンと呼ばれるアミノ酸を摂取することで克服できるのではないか-という試験を味の素と共同で行ったという。

東京の75歳以上のサルコペニアの女性を無作為に155人選び、4群に分けた。A群=1カ月に1度、健康講話を受講▽B群=ロイシン高配合(40%)必須アミノ酸混合物(Amino L40)3グラムを1日2回服用▽C群=週に2度の運動教室(60分)▽D群=Cと同様の運動を行い、Bと同様にAmino L40を摂取。セミナーを聞くだけの群、アミノ酸服用だけの群、運動だけの群、運動とアミノ酸服用の群である。運動は、いすを使ったスクワットなど下肢筋肉運動中心に週2回。各群の体組成・運動機能の変化を12週間測定した結果はグラフの通り(同セミナー資料から作製)。

筋量、筋力の変化率ではD〉C〉B〉Aが歴然。歩行速度の変化率でも、ほぼ同様で、運動とアミノ酸摂取群が優位だった。筋量と筋力の改善割合はアミノ酸摂取により2倍に、運動により2・6倍に、さらに運動とアミノ酸摂取を組み合わせると4・9倍に増加することが分かった。サルコペニア克服にアミノ酸摂取が効果があることが認められたのである。

「高齢期になって最初に起こる運動障害は歩行障害です。この試験で下肢の筋肉の量と力にアミノ酸と運動が有効だということははっきりしました。さらに、運動ができない方でもロイシンを多く含むアミノ酸を服用する効果があることも分かりました。いままでは年のせいとして対策が立てられなかった日常生活の衰えを、予防することが可能になったといえると思います」(鈴木所長)

この結果は日本老年医学会のホームページに掲載されている。